次に、受験3年目に過去問題集へどんな取り組み方をしたかを書いていきます。

電験3種の問題は、計算問題と論説問題(文章問題)に分けることができて、各科目ごとにその出題比率が違います。比率はだいたい次のとおりです。
理論  (計算) 約8割 : (論説) 約2割 
電力  
(計算) 約3割 : (論説) 約7割
機械  
(計算) 約5割 : (論説) 約5割
法規  
(計算) 約3割 : (論説) 約7割

私は理論は1年目に合格していましたので、残り3科目の過去問題集に取り組みました。
使用したのは、電気書院の『電験3種過去問マスタ ○○の15年間 平成26年版』シリーズ(○○には科目名が入る)の電力・機械・法規の3冊です。

科目ごとの出題比率をみて分かる通り、電力と法規は論説問題が約7割を占めますので、論説問題の攻略が主体となります。ただ論説問題だけで6割以上得点するのは困難ですので、計算問題で良く出るパターンの問題は、確実にマスターしておく必要があります。

電力については、2年目あと1問で合格でしたので、このまま知識を定着させて、論説問題の正答率を上げていく方針をとりました。

法規については1年目の得点が31点で、2年目の得点が39点と、得点が3科目の中で一番伸びが低い科目です。
これは、法規の問題数が他の科目より少ないことが原因であったと思います。

他の科目はA問題とB問題を合わせて20問出題されるのですが、法規は16問しか出題されません。(試験時間も65分と他の科目の90分より短い。)

問題数が少ないということは、知識の抜けがあって答えられない問題があった場合、他の問題で挽回しにくいということになります。他の科目より一層、知識を網羅することが必要となります。

機械については、電験3種の科目の中で最難関といわれており、範囲がとてつもなく広いのが特徴なのですが、過去問をまともにやっていては終わりませんので、特に計算問題で重点的にやる分野を絞ってやりました。具体的には電気機器の分野です。

電気機器(発電機・電動機・変圧器)の分野だけで機械科目の約5割を占めますので、電気機器の過去15年分の計算問題は繰り返しやって、すべて解けるようにしました。他の出題傾向がつかみにくく、文系出身で理系知識ゼロの私にとっては理解しにくい分野
(パワーエレクトロニクス・情報)の計算問題は捨てました。

過去問題集のやり方ですが、前にも述べた、
宇都出雅巳著の『なるほど!合格勉強術』(実務教育出版) に出てくる「高速大量回転法」という考え方を論説問題対策に取り入れました。

具体的にどうするかというと、空白を穴埋めする問題に答えの語句を直接書き込んだり、選択問題で選択肢の間違っている部分を二重線で消して、正しい語句を隣に書き入れて、正しい文章に書き換えます。

その時に、書き込んだ文字が見やすいように(目に飛び込んでくるように)大き目の文字で書きます。地の文章が重なっても読めるように、パイロットの「FRIXION COLORS(フリクション カラーズ)」というサインペンの水色(コバルトブルー)を使用しました。
FRIXIONシリーズのペンは、後で消すことができるので、間違えたときに修正できて便利です。

こうしておいて、過去問題集を途中で立ち止まらずにどんどん読んでいくのです。私が使用した
『電験3種過去問マスタ』は、基本的に左側が問題でその解答解説(法規は根拠の条文)が右側に書いてありますので、解答解説の必要な部分にはアンダーラインを引いたり、余白にキーワードを大きな字で書き込むようにして、問題文を読むのと並行して読むようにします。

ポイントは、立ち止まらずに高速でどんどん読んで繰り返す、というところです。

以前は、理解するためにじっくり読んでいくと、始めに戻った時には内容を忘れているといった具合で、1回で覚えられない、覚えてもすぐ忘れるといったことに悩み、挫折しそうになりました。

しかしこのメソッドは、1回で覚えられない、覚えてもすぐ忘れるというのは脳の機能上正常なことであって、気にせず「高速大量」に過去問を「回転(繰り返す)」させれば自然に覚えられる、という考え方なので、結果として忘れることに悩むことが無くなりました。(忘れてもまた繰り返せばいいからです。)

私は上の様に加工した3科目の
『電験3種過去問マスタ』の論説問題部分を、試験直前までひたすら「高速大量回転」させました。この過去問集を一日1冊持ち歩き、通勤時に乗り物の座席に座れた時や、会社の昼休みや外回りで電車での移動中にも過去問集を開いて繰り返すようにしました。「機械」は他の科目より分厚く重かったために、2分割しました。

また、15年分の過去問に取り組んだ結果、過去に出題された問題の類似問題が5年以上の間隔を空けて出題されている(逆に言うと、5年以内に出題された問題の類似問題は出題されない)、ということが分かり、出題されない問題のページをホチキス止めして開かないようにし、より高速に繰り返せるようになりました。

このように、論説問題の過去問を「常識化するまで繰り返した」結果、記憶が定着して、3年目に3科目合格できたのだと思います。